感染する前に予防するのが大切!犬のジステンパーの対策&治療法!
犬などの食肉目が発症する病気として犬ジステンパーがあります。初期症状は風邪に似ているため気が付かないケースもありますが、重症化すれば命を落とすこともある非常に怖い病気です。特に抵抗力の弱まった老犬は要注意です。
ただジステンパーは適切な対策や治療を施せば感染を防いだり、軽い症状で済む場合もあります。まずは飼い主がジステンパーの怖さや症状を知り、適切な予防法をおこないましょう。それにより大事な愛犬を守ることに繋がります。
犬のジステンパーとは?
犬のジステンパーとは、犬ジステンパーウイルスに感染することで発症する感染症で、犬の他にもネコ科やイタチ科など食肉目の動物に感染します。非常に感染力も強く、感染すると命を落とす恐れもある怖い感染症です。
ニホンオオカミが絶滅した原因もこの犬ジステンパーウイルスによるものと言われております。また近年では2014年から2015年にかけて中国の研究施設でジャイアントパンダが次々に亡くなったのもジステンパーウイルスが原因です。
ジステンパーの原因
ジステンパーの主な原因は犬ジステンパーウイルスに感染してしまうことです。ジステンパーウイルスを持つ犬やその他の動物から感染するのが一般的です。例えば、感染している動物の鼻水や唾液、尿や便に触れることで感染する直接感染があります。
散歩のときなどに仲の良い犬がいればじゃれあうこともあるでしょう。また散歩中は飼い主が知らない間に犬や他の動物の尿や便に触れてしまうこともあります。それで感染する可能性があり油断はできません。
また感染している犬や動物のくしゃみや咳により、飛散したウイルスを吸い込んでしまう飛沫感染も起こりえます。
ワクチン未接種の飼い犬もいるかもしれませんし、野生のタヌキやキツネなどから感染する可能性はあります。
ジステンパーの症状
愛犬がジステンパーに感染しているかどうかは、症状を見て判断することになるでしょう。症状は初期症状と重症化した場合とで変わってきます。まずは初期症状を見ておきましょう。
- くしゃみ・鼻水
- 激しい咳
- 発熱
- 下痢や嘔吐
- 食欲不振
- 目ヤニや結膜炎
このようにジステンパーに感染しても、初期の段階だと風邪と似たような症状になるのでわかりづらいです。また免疫力があったり、ワクチン接種している犬なら、これらの軽い症状で済むケースもあり気が付かないで過ごす飼い主もいます。
ただこれらの症状が1週間以上続き、回復が見られないどころか悪化しているようなら、ジステンパーを疑ってみましょう。そこで動物病院に連れて行き、検査してもらえばジステンパーに感染しているかどうか判断できます。以下が重症化した場合の症状です。
- 痙攣
- 後躯麻痺
- ハードパッド
- 失明
- 可能性皮膚炎
- 飼い主を認識できなくなる
- うつ症状
ここまでくると飼い主もただ事ではないと思うことでしょう。ですが、重症化してしまうと、ますます致死率が高くなってしまいますし、仮に命は助かっても後遺症が残ってしまう恐れもあります。
注意していても重症化することもありますが、飼い主としてできるだけ早く気が付いてあげましょう。
ジステンパーの予防法と治療方法
ジステンパーは感染すると最悪の場合亡くなってしまう怖い病気です。ただジステンパーはワクチン接種が有効で、しっかりと接種していれば感染している犬と接触しても無症状で済んだり、軽い症状で済むことが多いです。
ただ、それでも病中病後や老犬など抵抗力が弱まっている犬は感染してしまう可能性もあります。ジステンパーは治療法がなく、二次感染を防ぐ対症療法で回復を待つしか方法がなくなります。まずは予防と治療方法を知っておきましょう。
ワクチン接種
ジステンパーは犬にとって非常に怖い病気ですが、ワクチン接種による予防が有効です。ただ、1回接種しただけで一生涯の免疫を持続できるわけではないので、定期的な接種が必要です。以下は適切なワクチン接種の流れになります。
- 生後45日から60日の頃に1回目
- 生後90日経ったら2回目
- さらに1ヶ月後3回目
- その後1年ごとに追加接種
子犬は産まれてすぐ母親の母乳を飲みますが、その“初乳”には母犬が持っていた免疫が含まれており、それを飲んだ子犬も免疫を持ちます。
その免疫は42日から150日で消失するので、その時期にワクチン接種が必要になるのです。以下は成犬が初めて接種するケースです。
- ワクチン接種していない場合、すぐに1回目
- 4週間後に2回目
- その後は1年ごとに追加接種
ジステンパーワクチンの他に様々な病気のワクチンがあります。それらが一緒になった混合ワクチンが2種から11種まであり、どれもジステンパーには対応しています。
ワクチンの費用はどれくらい?
ジステンパーワクチンを接種する場合、気になるのはその費用ではないでしょうか。接種が義務になっている狂犬病ワクチンは自治体によって変わるのですが、それ以外については動物病院によって変わってきます。
またジステンパーワクチンを接種する場合には、一般的に2種から11種までの混合ワクチンのいずれかを接種することになります。種類によっても費用は変わってきます。以下がワクチン接種の相場になります。
2種混合ワクチン | 3,500円~6,000円 |
---|---|
5種混合ワクチン | 5,000円~6,500円 |
6種混合ワクチン | 6,000円~7,000円 |
7種混合ワクチン | 7,000円~8,000円 |
8種混合ワクチン | 7,000円~9,000円 |
9種混合ワクチン | 7,000円~9,500円 |
10種混合ワクチン | 8,000円~10,000円 |
11種混合ワクチン | 9,000円~10,000円 |
相場としては種類数かける1,000円といったところです。種類が多ければそれだけ多くの病気の予防になりますが、その分副作用の恐れがでてきます。
何種の混合ワクチンがベストかは地域によっても異なるので獣医に相談してみましょう。
二次感染予防
ジステンパーに感染してしまった場合、下痢や吐き気、食欲不振などから体力が消耗し免疫力が低下してしまいます。そのような時には普段は感染しないような細菌やウイルスに感染して、さらに症状が悪化してしまうこともあります。
またその犬だけでなく、他の健康な犬や動物までジステンパーに感染してしまうこともあります。これを二次感染といいます。
ジステンパーに感染してしまったら、二次感染を予防することが重要になります。以下が二次感染予防の方法です。
- 点滴や抗生物質などの投与
- 感染した犬を隔離・入院
- 床やケージなどの消毒、ペットシーツなどの破棄
- 排泄は必ず屋内でする
- 他に犬や動物を飼っている場合には検査を
このように、ジステンパーに感染した犬が他のウイルスや細菌に感染しない予防と、ジステンパーは感染力が強いので、感染を広めないための予防が必要です。
治療法
ジステンパーに感染しても治療すれば治るのでは、と思う飼い主もいるかと思います。ですが実はジステンパーに対する有効な治療薬や特効薬はいまだ開発されていません。
ジステンパーが怖い病気と言われるのはそのためです。つまりジステンパーにかかってしまったら根治的な治療ができないのです。だからといって治らないというわけではありません。
免疫力がもともと低下している老犬などは、ジステンパーに感染してしまうと体力が回復せずに重症化し、亡くなってしまう可能性が高くなるのです。
以下が感染した犬にできる治療法になります。
- 咳が酷ければ鎮咳剤、下痢が酷ければ下痢止めを処方
- 下痢や嘔吐で脱水症状を起こしていれば水分補給
- 食欲不振などで衰弱していれば点滴等で栄養補給
- 他の細菌やウイルスに感染していれば抗菌薬や抗生物質の投与
- 肺炎を起こし呼吸が苦しくなっていればネプライジング
まとめ
犬のジステンパーは感染してしまうと、致死率が高い非常に怖い病気です。ただワクチンによる予防が有効で接種すれば防げる病気でもあります。それでも抵抗力が弱まっている病中病後の犬や老犬は非常に危険です。
ワクチン接種は非常に有効ですが、1度の接種で一生涯の免疫が維持できるわけではありません。生後約45日から約120日までに3回、それ以降は毎年接種する必要があります。それにより仮に感染しても軽く済むことが多いです。
自分の犬はワクチン接種しなくても、他のすべての犬が接種していれば感染しないと思う飼い主もいるようです。ですがジステンパーは犬以外の食肉目にも感染するので安心とは言えません。まずはしっかり予防して感染しないように心がけましょう。
我が家の一員に食べさせたい!
モグワンドッグフード♪
愛犬の健康は毎日の食事で作られているのはご存知ですか?市販のフードは残念ながら健康に良いとはいえません。
モグワンドッグフードは愛する家族の一員のために作られたドッグフードです。また食いつきも97.8%が食べたという驚きの結果です。愛犬は食事が大好きになるフードなんですよ。
公式サイトはこちら