大型犬の飼い主さんは必見!犬の股関節形成不全が起こる原因とは?

愛犬の運動不足の解消にお散歩される方は少なくありません。そんなとき、犬の歩き方に何か違和感を覚えることありませんか?少し歩きにくそうだったり、歩き方が他の犬と違ったりしたときは股関節形成不全の可能性があります。
犬にはたまに見られる股関節形成不全ですが、発症しているとなると個人でできる対応には限度があります。では悪化する前にどのように対処したら良いのでしょうか?まずは股関節形成不全とは何か、そして原因についても詳しく見ていきましょう。
股関節形成不全とは?
股関節形成不全とは犬が発育の途中に股関節の形成に異常をきたしてしまう事で発症します。この股関節の形態的な異常は、犬の体に様々な症状を発症させます。股関節形成不全の発症は、一般的に両側の股関節で発症することが多くあります。
しかし場合によっては片方の股関節だけが、股関節形成不全に陥る可能性もあります。この股関節形成不全をもう少し専門的に見てみましょう。本来、通常の犬の股関節は骨盤側に位置する寛骨臼、そして大腿骨にある大腿骨頭が連結しています。
この連結によって球状関節が形成されていれば、犬の歩き方は正常になるのですが、股関節形成不全では違います。股関節形成不全が起こると、連結によってできる球状関節の部分に、発育異常が見られます。
こうしてできた連結の緩みが、更なる形成異常や間接部での炎症を引き起こすのです。だから犬の歩き方が変になったり、歩きにくそうにしたりするのです。
股関節形成不全が多く見られる犬種
股関節形成不全が多く見られる犬には、共通してある特徴があります。例えば股関節形成不全が発症しやすいのが、以下の犬種です。
- ラブドール・レトリバー
- ゴールデン・レトリバー
- セント・バーナード
- ジャーマンシェパードドッグ
- ロットワイラーセント
以上が、股関節形成不全を引き起こしやすい犬種で、以下がどちらかと言うと引き起こりにくい犬種です。
- チワワ
- 柴犬
- トイプードル
2つの違いがわかりましたか?これらの違いは、大型犬や超大型犬であるか、そうでないかです。これは成長の度合いによるもので大型犬や超大型犬の方が成長しやすい傾向にあります。

急激な体重の増加が負担となり、足や股関節に負荷がかかるため、犬種による発症確率の違いがあるのです。
股関節形成不全の原因とは?
股関節形成不全は、遺伝的なものによって引き起こされることがほとんどです。例えばすべての股関節形成不全の中で、約3割程度は環境に起因し、それ以外の7割弱は遺伝的な要因で引き起こされています。
原因は遺伝的なものですがその程度、つまりは股関節形成不全の影響や悪化度合いは、遺伝的なものと環境的要因両者の兼ね合いで決まります。遺伝的な要因の場合は、もちろん股関節形成不全の因子を持った犬との交配が原因です。
しかし、実際は股関節形成不全の原因となる因子を特定できていないのが現状です。そのため一度、遺伝的な理由で股関節形成不全を発症した犬は、交配させないように推奨されています。
一方で環境的なものに起因する、股関節形成不全のケースでは違います。環境的な要因は先天的ではないので、交配は問題なくできるでしょう。
肥満によって体重が増加すると、体を支える足腰に多大な負荷をかけます。この負荷が股関節の形成に異常をきたします。
しかし環境的要因については遺伝的要因に比べて、個人的に対策できることを覚えておきましょう。
幼齢犬と大型犬での原因の違い
先述しましたがレトリバーなどの大型犬の場合、股関節形成不全の発症頻度は高めです。また幼齢犬も同じように股関節形成不全に陥るのですが、大型犬と幼齢犬では股関節形成不全の原因が少し異なります。
股関節形成不全は犬の中でも、体重が12キロ以上の犬で発症しやすい傾向にあります。

早ければ生後8カ月、通常は1歳半までの成長の間に、股関節形成不全による痛みを訴えはじめます。多くの幼齢犬は股関節の片側で成長不全が起こり、まれに両側の股関節でも起こり得るのです。
また幼齢犬で起こり得る股関節形成不全の特徴は、原因に成長があり発症が突発的であるということです。
幼齢犬に起こる股関節形成不全においては、触診によってほとんどの病気を推測ができます。特に幼齢犬で下記の症状が出たら、注意すべきです。
- 歩くときに腰をふらふらさせる
- 座るときの姿勢がおかしい
- 歩くことや階段の昇降を嫌がる
診断の確定は2歳からと言われますが、上記のような症状が出ているのであれば、2歳以前であっても推定できます。幼齢犬と大型犬では股関節形成不全の原因が異なりますが、どちらも注意深く見守ることが大切です。
股関節形成不全の症状
股関節形成不全には症状がつきものですが、股関節の形成に異常をきたしたからといって、どのような状況なのか具体的には想像できません。しかし実際には犬に苦痛やストレスを与えているのです。
続いては犬の股関節で形成不全の影響で、どのような臨床症状が出ているのかを詳しく見ていきましょう。また症状がどれだけ重大になるのかも知っておくことで、対処の遅延や重症化を防げます。くれぐれも手遅れにならないようにしましょう。
臨床症状1
股関節形成不全を発症する幼齢犬は、そう少なくありません。中でも約9割以上の股関節形成不全を発症した犬は、主に股関節の両側で異常をきたします。この臨床症状が出るのは、生後4カ月以上12カ月未満の幼齢犬で、骨格の急成長に伴い発症します。
骨格が先行し急成長することが多く、股関節形成不全の犬は骨と肉が伴った成長をせず、両者のバランスが崩れるのです。このバランスの異常が関節部のゆるみを生み、さらに関節部位での炎症を引き起こします。
初期の症状にはこの関節の炎症によって、特定の動作に痛みを生じさせます。起き上がり、歩いたり走ったりというような、足を用いた一連の動作です。もちろん階段を上ったり下りたりという動作や、単純な散歩も嫌がり始めます。
犬自身が痛みを感じますが、もちろん飼い主は分からない為、そこで齟齬が発生しやすく、無理に散歩に誘うのは犬のストレスにつながります。
臨床症状2
続いての臨床症状は、簡単に見つかりにくい場合です。もしかすると数カ月から数年の間症状が顕在化せず、しかしいざレントゲンを撮ると異常が見つかるケースです。またはある一定の年齢までは症状が出ており、突如症状が消失し目立たなくなります。
しかし実際は股関節形成不全を起こしているパターンです。これは成長の度合いの変化によって引き起こされます。骨格の急成長は生後1年と半年程度でストップするので、関節におけるゆるみが軽減されます。
これにより犬は痛みを感じなくなり、症状の消失と股関節部の安定化が見られます。症状の沈静化に伴い、飼い主も油断からその後の対応を怠る傾向にあります。しかしこの時期ももちろん、相応のケアや対処、治療が大切な期間です。
体重によって股関節形成不全は悪化し、急成長していた時期よりも悪化し、さらなる苦痛に犬は苛まれる可能性も否めません。症状のない時期も油断せず、体重をコントロールしましょう。
臨床症状3
続いての臨床症状が見られるのは成犬で、変形性関節疾患を伴ないます。この症状では後ろ足の筋肉に異常が見られ、筋肉の萎縮と弱体化が引き起こされます。そのため分かりやすい目に見える症状として、座ることが多かったり股関節の可動域が制限されます。
上記の変形性関節疾患は、主に股関節形成不全によって引き起こされる、二次的な病態として知られます。股関節形成不全が関節部の炎症を引き起こすのはこれまでの通りですが、この関節炎症が進行しすぎると関節が変形します。
これを変形性関節疾患と呼ぶのです。変形性関節疾患で注意すべきは、進行性の病気です。つまり飼い犬の変化に気づかず、放置し続けると重症化を招いてしまいます。
また、股関節形成不全ならともかく、変形性関節疾患を患ってしまった犬は完治が困難になります。

飼い主が気づいてあげてほしい行動の変化
これまで股関節形成不全の臨床症状について学びましたが、どれも対処が遅れるほど悪化します。ここで重要になるのはやはり、飼い主が股関節形成不全に気づいてあげる事です。股関節形成不全を発症した犬は、行動にほかの犬とは違う特徴が見られます。
- 足取りが不安定になり、フラフラする
- 散歩での座り込む頻度が増加
- 走ることや階段を嫌がる
- ジャンプしなくなる
- 歩き初めにこわばったような動きを見せる
先述した内容と同じものもありますが、これらのどれもが股関節形成不全に伴う軟骨の損傷から引き起こされるものです。損傷した軟骨は変性してしまい、骨盤と大腿骨の摩擦により炎症、痛みを生じさせます。
続いては家の中でも見られる変化です。
- 頭をやや下向きにして歩く
- 腰を左右にぶれさせながら歩く
- 寝ている頻度が多くなり、起き上がるのもつらそうにする
これらもまた、股関節形成不全の症状といって過言ではないでしょう。以上様々な日常の中でのサインを紹介しましたが、もちろんどれか一つに過敏な反応をすることもありません。
しかし明らかに偶然ではないのであれば、ためらわず病院に見せに行き、原因を究明するべきでしょう。また病院で行われる検査を試してみるのも良いでしょう。無論医者ではないので限界はありますが、知っておくことは決して無駄になりません。
- うさぎ跳び
- モンロー・ウォーク
- ボクシーヒップ
- 前肢と後肢の歩幅の相違
うさぎ跳びでは、走るときの足が左右同時に出ることがあり、後ろ足を引きずります。モンロー・ウォークは歩くとき左右に揺れる腰を例えています。また腰が四角くなり、丸みを帯びていないような状態がボクシーヒップです。
最後に後ろ足の足先の感覚が狭くなり、歩き出すときも一歩が小さくなるのも、股関節形成不全の症状です。
まとめ
股関節形成不全は大型犬や、幼齢犬で多く見られます。股関節の形成が不全に陥り、関節部で炎症を起こします。ゴールデン・レトリバーなどが発症し、反対にチワワなどの小型犬は発症しにくいです。
原因は急激な骨格の成長と、体重にあります。大型犬は体重が重くそれを支える足腰、股関節に負荷が掛かることで股関節形成不全が引き起こされます。また骨格の成長に筋肉の成長が伴わないケースでも、股関節形成不全を発症します。
様々な症状がでますが、放っておくと悪化を招く恐れがあります。なので犬の行動に気を付け、飼い主が気づいてあげることが大切です。歩き方や起き上がる時など、かなり分かりやすい症状もあるので、愛犬のためにも覚えておいてあげましょう。
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