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犬の病気・症状

早期発見・治療が重要!犬の肺炎の治療法と治療費を徹底解説!

抱きかかえられるミニチュアダックスフンド

肺炎にかかるのは犬も同じです。人間同様、犬も抵抗力の弱い子犬や老犬が発症することが多く、犬が苦しい思いをするだけでなく、命を落とすケースもあります。ただ飼い主がしっかり対処すれば犬の肺炎は防げる可能性もあります。

まずは犬の肺炎について、どのような原因で発症し、どういった症状があるのかを知っておきましょう。その上で予防法もチェックしておけば、愛犬を苦しめずに済みます。治療法も大切ですが、まずは予防法・対策を考えていきましょう。

犬の肺炎とは

聴診器・ボールペン

肺炎は人間の病気としても知られていますが、実は犬も肺炎になってしまうことがあります。よくお年寄りの方が風邪をひいて肺炎を引き起こし、重症化してしまうというケースがあります。最悪の場合、亡くなってしまうこともあります。

犬も同様で抵抗力が弱い子犬や老犬に発症する危険があり、重症化すると亡くなってしまうこともあります。

注意点

特にかかりやすい犬種などはありませんが、やはり抵抗力が弱まっている犬に発症するケースが多いようです。

人間なら風邪を引けば病院に行くでしょうし、症状が悪化すれば入院して治療を行います。それでも亡くなってしまう方もいる怖い病気です。犬だとちょっとした風邪では動物病院に連れていかない飼い主の方も多いでしょう。

そのため重症化してから焦って病院に連れていくことも多くなります。その結果手遅れになってしまうことも少なくありません。愛犬を苦しませないためにも、肺炎の原因や症状について飼い主が知っておき、適切な処置を施すようにしましょう。

肺炎が引き起こる原因

昼寝をするゴールデンレトリバー

犬の肺炎は何らかの病気によって発症することが多いです。稀に誤嚥や薬剤、有毒ガスの吸引などにより肺炎を引き起こすこともありますが、たいていはウイルスや細菌、真菌などに感染してそれが重症化して引き起こされます。

  • ウイルス
  • 細菌
  • 真菌
  • 寄生虫
  • 誤嚥
  • 薬剤
  • アレルギー
  • 有毒ガスの吸引

特に多いのがウイルスの感染により発症するケースです。ウイルス性肺炎は犬ジステンパーやケンネルコフがあり、どちらも犬が感染する病気になります。ジステンパーはニホンオオカミの絶滅原因ともいわれています。

細菌性肺炎は気管支敗血症菌やストレプトコッカスズ-エピデミカスなどの細菌感染により引き起こされることが多いです。

犬の肺炎は犬種に関係なく起こる可能性がありますが、細菌性肺炎はドーベルマンやジャーマンシェパードなど屋外で活動する犬に多いです。

肺炎の原因はいろいろありますが、その原因によって治療方法が変わってきます。いずれにせよ早急に病院で検査してもらうことが大切です。

肺炎の症状

カルテを持つ医者

犬の肺炎を重症化させないためには、肺炎の症状を知っておき、早期発見が重要になります。以下が主な肺炎の症状ですので、こういった症状が見られたら早急に動物病院に行って診察を受けましょう。

  • 呼吸困難、ゼーゼーして苦しそう
  • 低い音の咳が出る
  • 発熱
  • 食欲不振
  • 息が荒い
  • 吐き気
  • 疲れやすい

元気がない、食欲不振程度では病院に行かずに様子を見ている飼い主も少なくないでしょう。確かにちょっとした風邪ならば放置していても自然治癒する場合もあります。ただ甘く見ていると重症化するので注意が必要です。

それに伴い、低い音の咳が出る、呼吸が苦しそうだという症状がある場合には、一刻も早く動物病院に行って診察・検査を受けましょう。ただ、あくまでこれは犬の肺炎の主な症状であり、必ずしもこのような症状が出るとは限りません。

いくつか該当したなら、肺炎を疑ってみましょう。抵抗力の弱い子犬や老犬の場合は特に注意してみておかないといけません。

しんどくて寝るのがつらそうだったら肺炎と疑ったほうがいいのかな?

そうですね。肺炎の可能性があるので病院に連れて行ってあげましょう。たとえ疑いでも悪化することを考えたら早めに連れて行くことをおすすめします。

肺炎の予防方法

人差し指を立てて注意する

肺炎はウイルスや細菌による感染から発症することが多いのですが、それ以外にも様々な病気により引き起こされることもあります。100%予防できるわけではないのですが、予防できるものもあるので少しでも原因を取り除きましょう。

  • 定期的なワクチン接種でウイルス性肺炎を予防
  • 定期的な予防薬の投与でフィラリアや犬回虫を防ぐ
  • 動物病院での健康診断によりウイルス・細菌の感染検査
  • フードに注意・工夫する
  • 日々の運動で犬の健康維持と免疫力アップ
  • 犬の体を常に清潔を保つ

こういった予防をしても肺炎になってしまう可能性がゼロにはなりません。ただ、これくらい徹底して犬の管理をしていれば、ウイルスや細菌に感染しても肺炎を発症するまで重症化しなくて済むでしょう。

風邪をひきやすくなる時期や子犬や老犬などの抵抗力の低い犬を飼っている方は、特に予防を徹底したほうがいいでしょう。まずできることとしては動物病院での健康診断を受け、感染しているかどうか確認してもらうことです。

肺炎の治療法とは?

指をさす男性医者

愛犬が肺炎にかかったら、早急に動物病院に行って診察・検査・治療をおこなってもらいましょう。肺炎は見ただけでわかるものではなく、検査をしてみないと何が原因で引き起こされたのかが判断できません。

肺炎と診断されたら、原因となった基礎疾患の治療と症状を和らげる対症療法が用いられます。また肺に負担をかけない安静療法も必要になります。治療法は症状によって経過観察になることもあれば、入院になることもあります。

まずは主な治療法をみていきましょう。

検査

獣医に診てもらう子犬

肺炎の症状が出ている場合、動物病院で診察を受けることと思います。獣医とはいえ、肺炎を起こしているかどうかは見た目で判断することはできないので、さまざまな検査を行います。

肺炎が疑われる場合には、まず胸部聴診やレントゲンで検査を行うのが一般的です。ただ、この検査はあくまで肺炎かどうかを調べるものです。治療にあたり、何が原因で引き起こされた肺炎なのかも突き止める必要があります。

そのため、血液検査や気管支鏡検査、肺生検など身体の隅々まで検査することもあります。その検査結果次第で薬の種類や治療法も変わってくるからです。検査の結果、肺炎であると診断されれば動物病院に入院して、適切な処置を施すことになるでしょう。

基礎疾患の治療

獣医に診てもらう犬

たいてい肺炎は別の疾病が原因で引き起こされるものです。そのため、肺炎を引き起こしている基礎疾患の治療を施すことになります。

以下が肺炎を引き起こす主な原因とその疾病の治療方法です。

主な原因 治療法
犬ジステンパーや犬アデノウイルス、ケンネルコフなどウイルス 抗生物質
気管支敗血症菌やストレプトコッカスズ-エピデミカスなどの細菌 抗菌薬
クリプトコッカスやヒストプラズマなどの真菌 抗真菌薬
フィラリアや肺虫、肺吸虫などの寄生虫 駆虫薬

こういった基礎疾患の治療は、肺炎が完治した後の犬の生活を見直す基本ともなるでしょう。

また肺炎になって愛犬が苦しむことがないように、原因を見つめなおすことが大切です。

対症療法

犬の治療

肺炎を起こしている犬はさまざまな症状で苦しんでいます。呼吸困難、激しい咳、発熱、食欲不振による体力の低下などあります。

基礎疾患の治療とともに、こういった症状を緩和させる目的での対症療法を行います。

症状 対症療法
呼吸困難の場合 酸素吸入やネプライザーによる薬剤投与
激しい咳の場合 鎮咳薬の使用、点滴、ネプライジングなど
その他症状 消炎剤や解熱剤の投与、栄養補給など

対症療法を行うことで、犬が苦しんでいるのを少しでも緩和することができます。ちなみにネプライジングとは吸入器を使って気管や気管支に蒸気を送る方法になります。

犬は苦しみを飼い主に訴えることは難しいので、愛犬を少しでも楽にしてあげるためにも早急に動物病院に行って対症療法をしてもらいましょう。

安静療法

目を瞑る柴犬

肺炎にかかったら少しでも肺への負担を和らげるために安静にしておく必要もあります。そのため、運動はせず可能な限り綺麗な空気の中で生活させるのが安静療法です。自宅での可能ですが、入院となるケースもあります。

また安静療法は基本疾患の治療や対症療法が終わって、回復した後も必要になってきます。自宅でもより空気が綺麗な場所で安静させましょう。

また、肺炎にかかってしまったことを機に環境の整備も考えてみてもいいでしょう。

空気をきれいにするにはどうしたらいい?

加湿器を置いてあげるといいでしょう。目安としては湿度が50%を保つといいでしょう。

治療費はいくらかかる?

虫眼鏡と?

犬が肺炎は、最悪の場合亡くなってしまうこともあるのですから、飼い主はとても心配になることでしょう。ただ、それとともに現実的に心配なのは肺炎の治療費ではないでしょうか。

治療費に関しては、肺炎の状態によっても大きく異なります。

ここがポイント一般的にはレントゲン検査や血液検査により肺炎かどうか、そしてその原因を調べます。そしてその際には初診料、診察代はかかってきます。

軽度の肺炎であれば経過観察や投薬治療で済むこともあり、薬代を含めても治療費は1万円から2万円程度で済むこともあります。ただ症状が酷い場合には、入院してさまざまな治療を施すことになるので高額になります。

入院日数にもよりますが、入院費は1泊4,000円から7,000円が相場なので、仮に3日間入院したとすれば、それだけで1万円から2万円かかります。その他諸費用もかかるので5万円以上になることもあります。

結局どれくらいの費用を考えておいたほうがいいの?

とりあえず多めに見て10万円は覚悟していたほうがいいかもしれませんね。

まとめ

抱きかかえられるミニチュアダックスフンド

犬の肺炎は重症化すれば命を落とす可能性のある怖い病気です。若い成犬なら抵抗力もあるので発症しづらいですが、人間同様、抵抗力が弱っている子犬や老犬はウイルスや細菌の感染から悪化して肺炎を引き起こすこともあります。

100%予防することは不可能ですが、犬の肺炎はワクチン接種や予防薬の投与により、原因となる病気を避けることは可能です。また定期的な健康診断や食事・運動の改善で抵抗力を高めることも有効です。

まずは愛犬が肺炎を発症しない環境を作ってあげることが大切で、その上で肺炎の症状を知って重症化しないうちに動物病院に連れていきましょう。肺炎は呼吸困難になったり、酷い咳になったりと犬も苦しいはずですから、早期発見が鉄則です。

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