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犬の病気・症状

犬の膵炎(すい炎)は何が原因で引き起こる?対策・予防方法も大公開!

暗い場所に座るプードル

膵炎は人間だけではなく犬でも起こりうる病気であり、珍しい病気ではなくどの犬も発症する可能性があるものです。最初は軽い症状であったとしても慢性化することもありそうなると命も危ぶまれる病気です。

膵炎はウイルスによる風邪などとは異なり、ワクチンで防げるなど具体的な予防策は特にない病気です。ですから膵炎の原因や日常の中でできる膵炎対策などの知識をつけ、少しでも膵炎になる可能性を減らせるようにしましょう。

犬の膵炎(すい炎)とは?

寝転ぶビーグルの子供

膵炎という病気はその名の通り何らかの原因より、膵臓と言う臓器に炎症をきたしてしまう病気です。慢性のものと急性のものがありますが、気づかないうちに慢性の膵炎を発症している犬が意外と多いと言われています。

膵臓という臓器はさまざまな役割を担っている非常に重要な臓器です。膵臓の大きな役割は消化酵素を出すことやホルモンを分泌し血糖値の上下調節をおこなうことなどがあげられ、どちらも生命維持のために欠かせない働きです。

その臓器に炎症をきたしてしまうのは身体にとって大きなダメージで、軽度のものであれば身体の不調程度で済みますが、症状が悪化すると命に危険が及びます。

膵炎って命に関わる危険な病気なんだね。
そうです。膵炎は膵臓だけでなく他の臓器にも影響を与えてしまう怖い病気なのです。

犬の膵炎(すい炎)の症状

カーペットに寝るミニチュアダックスフンド

犬の膵炎は早期発見早期治療がとても大事な病気ですから、膵炎の症状はぜひ知っておきたいものです。慢性の場合か急性の場合かで表れる症状は異なりますが、急性の場合ですと以下のような症状が見られます。

  • 激しい腹痛
  • 何度も吐く
  • 発熱
  • 下痢

また急性膵炎の場合さらに症状が深刻化すると、黄疸やぐったりするなどの症状も現れるため注意が必要です。このように急性膵炎の場合には、一刻を争う深刻な症状が見られますのですぐに病院を受診しましょう。

一方で慢性膵炎の場合ですと急性膵炎ほど激しい症状が見られるわけではなく、他の病気の際に現れる症状と見分けがつかない症状が多いです。以下に慢性の場合の膵炎の症状を記載しますので参考にしてみましょう。

  • 食欲不振
  • 元気がない
  • 嘔吐や下痢
  • 腹痛

慢性膵炎で比較的軽い症状であったとしても、何度も繰り返しているうちに急性膵炎の症状が出ることも多いため油断は禁物です。

注意点

最初は食欲不振だけであったとしても、あっという間に症状が進むことも多々あります。

膵炎を引き起こす原因とは?

人差し指を立てて注意する

膵炎の原因はいろいろとあり、何が原因となって膵炎を発症したのかは犬によってさまざまです。とはいえ膵炎の原因は日常生活に潜んでいることが多く、日々の生活習慣により発症の危険度が大きく変わってきます。

また元々基礎疾患を抱えている犬の場合ですと膵炎になる危険性は高くなります。仕方のないことですが遺伝による影響も少なからずあるでしょう。まずは愛犬の膵炎の原因を理解し治療方針を決める際に役立てみましょう。

膵炎になる原因ってあるの?
犬によって様々だけど日常生活に潜んでることが多いよ。日々の生活習慣によって発症の危険度が変わってくるよ。

肥満

肥満犬

肥満状態に陥っている犬は膵炎になりやすく、これは何も犬に限ったことではないのです。肥満そのものも問題ですが、肥満になるようなバランスの悪い不規則な食生活にも問題が隠れていると言ってもよいかもしれません。

例えば高脂肪のものや高カロリーのものを普段から多く摂取していると肥満に繋がります。高脂肪の食事は膵炎になりやすいことでも知られていますので、やはり日々の食事内容にも気を配ってあげるべきでしょう。

また肥満犬の場合には運動量が不足気味になり健康とはかけ離れてしまっていることにも問題があります。適切な運動量を確保できていないと、膵炎だけでなく他の病気になる危険性も高まってしまうので注意しましょう。

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3匹並んだ犬

高血圧

暗い雰囲気の犬

犬の膵炎は高血圧が原因で発症することもあり、やはり肥満犬は高血圧気味になりやすいことからも気をつけなければなりません。結局のところ食生活の乱れから肥満になり、それが高血圧になり負の作用をもたらしてしまいます。

そのためまずは全ての不調の元となっている乱れた食生活や運動不足などを見直し、日々の生活習慣の改善に取り組む必要があります。特に高血圧は自覚症状がない場合がほとんどですから高血圧になっていることに気づきにくいです。

高血圧が身体に与える負担は大きく、膵臓だけではなくいろんな臓器に悪い影響を与えてしまいます。命を落とす危険な症状に繋がることも多いため、体重管理とともに血圧の管理も行いたいものです。

高脂肪食品の摂取

ご飯を食べる犬

膵炎は食事内容の乱れが発症の原因になることが多く、特に高脂肪食品の取りすぎには気をつけなくてはなりません。特に以下のようなものを食べる頻度が高い犬の場合には、膵炎発症の可能性が高いため要注意です。

  • 人間が食べるもの
  • 脂肪分の多いおやつ
  • お散歩中に道端のものなど盗み食いをする

人が食べるものは犬にとっては味付けも濃く美味しいため、一度あげてしまうと欲求がエスカレートしてしまいつい日常的に食べさせてしまうケースが多いです。しかしながらあくまでも人間の食べ物ということを忘れてはいけません。

人間の食べ物には犬が食すると身体に負担がかかってしまうものも多いです。食生活に関しては飼い主の努力次第で改善させることができますので、膵炎発症のリスクを減らすためにも頑張って取り組みましょう。

細菌の感染

庭で遊ぶ3匹の子犬

犬の膵炎の原因として細菌に感染したことにより発症してしまうケースというのも中にはあります。とはいえ基本的には細菌が単独で膵炎を引き起こすことはなく、細菌に感染した場合の二次感染である場合がほとんどです。

免疫力や体力が低下していると細菌が体内に侵入しやすく、とくに要注意と言えます。例えば別の病気にかかっている際などは特にその危険性が高いですから、重症化させることのないよう速やかに治療を開始する必要があります。

また不衛生な場合にも細菌感染を引き起こしやすく、散歩中の拾い食いなどが原因となっていることもあります。衛生面は健康にダイレクトに影響を与えますので、綺麗な環境を整えることは常に意識することが大事です。

犬種・遺伝

草原で伏せるプードル

犬の膵炎はあらゆる犬種において発症する可能性のある病気ですが、その中でも特に体質として発症しやすい犬も存在します。ある種の遺伝的なものですから、以下の該当する犬種を飼育している場合には注意が必要です。

  • トイプードル
  • ヨークシャーテリア
  • ミニチュアシュナウザー
  • コッカ―スパニエル

また膵炎を発症しやすい年齢としては幼犬や成犬よりも、中高年齢の犬の方がなりやすいです。特に高齢の犬となるとその多くが慢性の膵炎を発症しているとも言われていますので、年齢が上がるほどにリスクが高まる病気です。

性別としてはメスの発症の方が多い傾向にあり、これらの条件に該当する際には日頃からより一層気をつける必要があるでしょう。また遺伝ではないですがストレスをためやすい犬もかかりやすい傾向にあります。

すい臓・腹部の損傷

ボーダーコリー

膵炎を発症する原因はさまざまあり、例えばインフルエンザウイルスに感染したためインフルエンザを発症するなどのように、直接的なはっきりとした理由はありません。とはいえ膵炎になりやすい要因はいくつかあります。

膵炎を発症するリスクが高い要因の一つに、膵臓や腹部の損傷があげられます。損傷した部分から何らかのウイルスや細菌に感染したりと、弱っている部分につけこまれたために膵炎を患ってしまうという可能性も考えられるでしょう。

特に損傷した後などは、抵抗力も落ちていることから免疫力が弱まっています。

ここがポイント免疫力の低下時は膵炎になりやすいですし、膵炎以外の病気も発症する危険性が高い状態ですから、十分な休息をとり早く回復させることが大事です。

すい炎の対策方法

カルテを持つ医者

膵炎は遺伝など防ぎようのない理由が原因となる場合もありますが、食生活など生活習慣が大きく影響する病気でもあります。特定の原因はありませんが膵炎になってしまうさまざまな要因を、少しでも減らすことが重要でしょう。

具体的な対策を知ることで膵炎になるリスクを軽減できるのはもちろんのこと、他の病気の予防にも活かすことができます。どの犬であっても膵炎になる可能性はあるからこそ、普段の規則正しい生活を積み重ねていきましょう。

適切な運動

マッサージをする犬

膵炎の原因にはいろいろとありますが、要因としては肥満傾向にある犬ほど発症するリスクが高まる病気です。ですから肥満防止のためにも適切な運動量を確保することは非常に重要で、それこそが膵炎の対策にも繋がります。

犬種によって必要な運動量は違いますから、十分に運動しているつもりであっても意外と足りていないという場合もあります。今一度適切な運動量を確保できているか、生活習慣の見直しをかねて振り返ってみましょう。

きちんと運動することにより腸内が活性化され、それが十分な食欲へと繋がりますので、食生活を規則正しいものにするためにも運動は欠かせません。健康維持における運動の重要な役割を理解し実践してみることも大切です。

高脂肪食品を避ける(人間の食事を与えない)

スプーンに乗せられたエサを見るコーギー

犬の膵炎対策としては食事内容を工夫し、高脂肪食品はなるべく避けることが大切です。高脂肪食品は摂取しすぎるとすぐに肥満になりますので、膵臓への負担が増加し膵炎になるリスクは自ずと高まります。

特に気をつけたいのが人間の食べ物で、犬にとっても美味しいと感じるため食いつきがよいことからつい、あげている飼い主も多いのではないでしょうか?とはいえ犬は人間ほど脂肪に対する消化が優れているわけではありません。

人間の食事を食べることは脂肪分の取りすぎ状態に陥りやすく膵炎発症リスクが上がるため注意が必要です。また人間の食事の中には犬にとって中毒となる食材もありますので、人間用の食事を与えるクセは早めに直す必要があるでしょう。

食事を改善

エサを待つ二匹の柴犬

膵炎という病気は食生活と密接に関連する病気ですから、病気を防ぐためには食事の改善が大切です。人間用の食事や高脂肪のおやつなどは膵炎を発症させる可能性をあげてしまいますので、できるだけ避けるようにしましょう。

犬の食事は低脂肪にすることも大切ですが、同時に糖質やカロリーに関しても気を配る必要があります。糖質やカロリーを摂りすぎると食事バランスが崩れますので、膵炎はもちろんのこと他の病気にもなりやすくなるので要注意です。

とはいえ必要な栄養素に関してはしっかりと摂る必要があるのは、人間同様犬も同じです。

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食事ではどういうことを意識すればいいの?
総合バランスに優れたドッグフードで飼い犬に合っているものを中心に、食事メニューを組み立ててあげることを意識してみるとよいでしょう。

まとめ

暗い場所に座るプードル

膵炎は症状が進行するとあっという間に様態が急変し、死に繋がってしまう緊急性の高い病気の一つです。また遺伝的な要因で発症しやすい犬種があるものの、どの犬であっても起こりうる決して珍しくない病気でもあります。

特に高齢の犬の慢性膵炎発症率は非常に高いため、他人ごとだと思わずに膵炎に関するリスクを考えておくべきでしょう。膵炎は食事内容の乱れや生活習慣の乱れにより、発症する危険性を大きく高めてしまいます。

普段からバランスの取れた食事を与え、適切な運動をおこない清潔に保つことが何よりの予防策です。特に食事に関しては非常に関わりの深い病気ですから、高脂肪のものは避けるなど肥満体質にならないよう内容の改善を図りましょう。

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