犬のジステンパーは死亡率90%!?感染したときの症状をチェック!
犬特有の病気としては犬ジステンパーがあります。風邪と似たような症状のために安易に考えがちですが、発症すると死亡率が50%から90%という命の危険もある非常に怖い病気です。まずは飼い主としてその原因を知っておきましょう。
また、ジステンパーの症状を知っておき、早めに動物病院に連れていくことが二次感染を防ぐことにも繋がります。ここでは犬にとって怖い病気である犬ジステンパーの原因や症状、予防法について説明しています。
犬のジステンパーとは?
犬のジステンパーとは“犬ジステンパーウイルス”に感染することで発症する病気で、犬だけでなくキツネやイタチ、アライグマなどの食肉目の感染症です。伝染性が非常に強く感染すると命に関わる危険な病気です。
発病率は25%から75%、さらに死亡率も50%から90%と非常に怖い病気です。ニホンオオカミが絶滅したのも犬ジステンパーが原因と言われ、また中国では飼育されていたジャイアントパンダが次々死んだケースもあります。
人にも感染する可能性はありますが、麻疹の免疫があれば発症することはありません。
ウイルス自体はアルコールや洗剤で簡単に死滅するのですが、体内に入ると有効な治療法は確立していないので、対症療法をしながら二次感染を防ぎ回復を待つくらいしかできません。
ジステンパーを引き起こす原因
犬ジステンパーを引き起こすのは犬ジステンパーウイルスの感染によるものです。そのため、ウイルスを近付けなければ感染することはありません。ただ実際は以下のようなケースで感染することがあります。
- 感染した犬や動物のくしゃみからの飛沫感染
- 感染した犬や動物の尿や便、唾液などに触れてしまう直接接触感染
- ウイルスが付着した食器や食べ物を介しての間接接触感染
屋内なら通常は感染しない環境ではありますが、散歩などで他の犬と接触する可能性はあります。特にまだワクチンを接種していないようなペットショップから購入したばかりの子犬との接触は危険です。
また尿は便でも感染するので、いつどこで感染するかわかりません。そのため、原因を完全に排除するのは難しいでしょう。
ジステンパーの症状
ジステンパーは発症すると命の危険もある怖い病気ですが、早期発見できれば重症化を防ぐことができ命が助かる可能性はあります。ジステンパーは風邪と似たような症状ですが、それが持続するとより悪化してきます。
呼吸器系や消化器系だけでなく、重症化すると神経系まで至ってしまうこともあり、亡くなる可能性も高くなります。ですのでまずはジステンパーの症状を知っておく必要があります。その上で怪しいと思ったら早急に病院に行ってみましょう。
呼吸器・消化器系
ジステンパーの主な症状としては、人間でいうところの風邪に似た症状が多いです。例えばくしゃみや鼻水、咳などの呼吸器系の症状、嘔吐や下痢、食欲不振などの消化器系の症状です。そのためジステンパーと気が付かない飼い主も多いようです。
このような呼吸器・消化器系の症状が長く続くと脱水や衰弱が見られるようになります。また鼻水は膿のようになり、目やにも出てくるようになります。そしてジステンパーは間質性肺炎を引き起こすことが多いです。
ただ、それに伴って二次感染による気管支肺炎を発症することが多く、重症化する恐れもあります。初期症状の咳や鼻水では見極めるのは困難ですが、症状が長く続いたり下痢や嘔吐を伴うようならジステンパーを疑ってみましょう。
神経系
ジステンパーは神経系に影響を及ぼす可能性もあります。ジステンパーウイルスはリンパ系細胞で増殖し、全身へと移動していきます。そして最終的には中枢神経系に移動して、非化膿性脳炎を引き起こしてしまうこともあります。
神経系の症状は呼吸器・消化器系の症状から回復した後、数週間から数ヶ月経ってから原因不明の痙攣などの症状が出てくることもあります。これは脳にまだウイルスが潜んでいたことが原因です。
呼吸器・消化器系の症状が緩和され、治ったと思っても注意が必要です。
こういった神経細胞に感染すると致死率が非常に高くなってしまいます。仮に一命を取り留めたとしても、肉球や鼻が固くなるハードパットやチックなどの後遺症が残ってしまうこともあります。
感染してから~6日
ジステンパーに感染して初期段階は発熱の症状が出ることが多いです。その後、一旦平熱に戻りますが、この際免疫力の強い犬だと、そのまま治ってしまうこともあります。
ですが子犬や免疫力の弱い老犬などは再び発熱します。その際に鼻水や咳、発熱や食欲不振といった症状が出てきます。
感染してから6日くらいまでは風邪と似たような症状が出てくるので、ジステンパーだと気が付く飼い主は少ないようです。治らないばかりか、症状が悪化するような時は要注意です。
感染してから1週間~
風邪と同じような症状が1週間以上続くと、今度は結膜炎や角膜炎などの症状が出てきます。また二次感染として下痢や嘔吐を繰り返すこともあります。
1週間以上も体調不良が続き下痢や嘔吐があるため、脱水や衰弱も見られてくるでしょう。また鼻水は膿のような粘度の高いものになり、目やにも出てくるでしょう。
感染当初からあった咳も酷くなり、呼吸も荒く息苦しそうにするようになります。このまま放置すると、重症化する危険性があります。
重症化
犬ジステンパーは初期は風邪の症状と似ていますが、重症化すれば命の危険もでてくるものです。ここまでくると手遅れになることもありますが、まずはどのような症状を引き起こしてしまうのか知っておきましょう。
- 発熱が続き、咳も酷い状態が続くと肺炎を引き起こす
- ウイルスが脳まで達して脳炎を発症
- 痙攣や下半身麻痺、泡を吹いて倒れるなどの神経症状を発症
- 視神経も侵されて網膜剥離や失明を引き起こす
- 肉球や鼻が固くなるハードパッドを引き起こす
ここまでくると亡くなってしまう可能性も高くなります。運よく命を取り留めても失明や半身不随、飼い主も認識できなくなるなど強い後遺症が残ってしまう恐れもあります。
ジステンパーがかかりやすい犬種
犬種によってかかりやすい病気は違ってきます。では致死率が高く非常に怖い犬ジステンパーはかかりやすい犬種はあるのでしょうか。まずはジステンパーにかかりやすい犬の特徴を見ていきましょう。
- 母子免疫が低下してきた時期の子犬
- ワクチン接種していない犬
- 免疫力が低下している老犬
- 病中・病後などの免疫力が低下している犬
- グレイハウンド、ハスキーなどの北方犬種
以上のように、北方犬種はかかりやすい傾向にあるという説もありますが、基本的にすべての犬種でかかる可能性があると思っておきましょう。
ジステンパーの予防法はある?
ジステンパーは非常に致死率が高い怖い病気です。ではそのような予防法があるのでしょうか。
- 7種混合ワクチンに含まれる犬ジステンパーワクチンの接種
- ワクチン接種前の子犬は他の犬との接触を避ける
- 他の犬と接触した飼い主は消毒をする
ジステンパーはワクチン接種で予防できます。ただし1回の注射だけで生涯の免疫を維持できるわけではありません。そのため、成犬になってからも定期的にワクチン接種する必要があります。
またワクチンの効果があらわれるまでは接種してから2週間ほどかかります。そのため接種前同様他の犬との接触は避けることも大切です。
ジステンパーの治療法
ジステンパーが非常に怖い病気と言われる理由は、効果的な治療薬や治療法がないという点にあります。そのため、発症しないようにワクチン接種が重要というわけです。
あくまで二次感染を防ぐ対症療法で回復を待つことしかありません。一般的な治療の流れは以下の通りです。
- 検査後、ジステンパーの感染が分かったら犬を消毒
- 他の動物との接触感染を防ぐために入院・隔離もしくは通院
- 鎮咳薬や下痢止めなど、症状に合わせて抗生物質の投薬や点滴などで回復を待つ
- 回復後は食事療法などで犬の免疫力を高める
ジステンパーは若い犬に見られる急性症、治ったように思える時期に発症する亜急性、成犬で見られる慢性疾患があります。そのため、症状が治まったからと言って安心はできません。
まとめ
犬ジステンパーは、発症すると死亡もしくは大きな後遺症が残ってしまう非常に恐ろしい病気です。初期段階では風邪と似たような症状なので気が付きにくいですが、その後下痢や嘔吐を引き起こし、重症化すると神経まで侵されてしまいます。
そしてジステンパーが怖いのは、治療法がまだ確立していないという点です。発症すれば対症療法で回復を待つしかない現状です。そのためいかに感染させないかが重要になります。ただ、ジステンパーはワクチン接種で予防することができます。
そのため、しっかりと定期的にワクチン接種しておけばある程度防げる病気です。それでも病中病後や老犬は抵抗力が弱まっているので注意が必要です。飼い主としてはワクチン接種を心がけ、発症しても重症化させないことが大切です。
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