犬がなりやすい”尿路結石”の予防法!治療費と治療法も徹底解説!
犬は生活習慣だけではなく食事が原因により様々な病気になる可能性があり、その中の1つに尿路結石があります。排尿トラブルの原因となり、また犬が痛みによって苦しんでしまうこともあるため予防や早期治療がが重要です。
治療法には様々なものがあり、治療費は内容によって左右されるでしょう。では犬の尿路結石にはどのような治療法があり治療費はどの程度かかってしまうのか、情報を以下にまとめますので是非とも参考にしてみてください。
犬の尿路結石(尿石症)とは?
尿路結石は尿石症と呼ばれることもあり、尿の中に含まれている以下のミネラルが結晶化したものです。
- カルシウム
- マグネシウム
尿路結石にも複数の種類があるため、この2つ以外の成分が関係する場合もあります。また尿路結石により、以下のようなトラブルが起きることもあります。
- 血尿
- 排尿中に痛がる
- 一度治っても再発する
尿道が塞がれて体調が悪化すると、最悪命を落としてしまう場合もあります。腎臓や膀胱の機能が低下し、炎症が起きてしまう場合もあるのです。
尿路結石は甘く考えるのではなく、愛犬の様子を日ごろからチェックすることが重要です。症状が軽い場合は食事内容を見直すことで改善されるかもしれませんが、重い場合は治療費も高くなるでしょう。
犬に尿路結石ができる原因
犬の尿路結石には大きく分けると、主に以下の3つのものが存在します。
- ストラバイト結石
- シュウ酸カルシウム結石
- シスチン結石
たとえばストラバイト結石では尿の水素イオン濃度の指数であるpHがアルカリ性に傾くと、結晶化が進行すると考えられています。
ストラバイト結石は膀胱炎の感染を伴っている場合もあり、膀胱炎の原因になる可能性もあります。すると細菌がアンモニアを生成を促し、以下のトラブルが起こることもあるのです。
- pHがアルカリ性に傾く
- 感染に伴って壊死する
- 剥がれ落ちた組織が結石の核となる
また犬の尿路結石は、以下のことが関連して起こる可能性もあります。
- 食事の種類
- 飲水量が少ない
- 排尿回数が少ない
シュウ酸カルシウム結石の場合もストラバイト結石と同じように、pHの性質による影響を受けます、pHが酸性に傾くと、結晶化が進行すると考えられています。摂取されたシュウ酸は腸の中でカルシウムと結合し、便と一緒に排泄されます。
過剰なシュウ酸は同じように処理されず、尿中に排泄される場合もあります。すると尿中のカルシウムと結合してしまい、シュウ酸カルシウム結石となってしまうのです。現代の動物医学では、詳しい原因が解明されていません。
シスチン結石の場合、先天的な代謝障害が関係しているかもしれません。シスチンは腎臓で濾過されたから再吸収されるものですが、代謝障害により再吸収が上手くできない犬もいます。いずれの場合も、動物病院を受診しましょう。
尿路結石を作りやすい食べ物・ドッグフード
ドッグフードや食べ物に含まれている成分により、尿路結石が作られてしまうかもしれません。以下のものを過剰摂取してしまうと、危険性があるでしょう。
- リン
- マグネシウム
- カルシウム
これらが犬の健康のために不要というわけではなく、身体作りには必要になります。たとえばストラバイト結石は、リンとマグネシウムが基になっています。尿がアルカリ性に傾いていると溶けず、結合して尿路結石となるのです。
そのためリンやマグネシウムを多く含む食べ物に注意すれば良いのですが、まずリンを多く含む食べ物を紹介します。
- 煮干し
- かつお節
- パルメザンチーズ
- 干しエビ
- 鶏ササミが使われているジャーキー
次にマグネシウムを多く含む食べ物は、以下の通りです。
- ほうれん草
- 大豆
- 納豆
- 小豆
- ひじき
- アーモンド
- ピーナッツ
リンやマグネシウムは骨の生成に必要だと考えられているため、適度に与えると良いでしょう。またシュウ酸カルシウムは名前の通りシュウ酸が関連しているため、以下の食べ物の過剰摂取に注意しましょう。
- ほうれん草
- レタス
- チンゲン菜
- 緑茶
- さつまいも
- ブロッコリー
- バナナ
- 紅茶
シスチン結石の場合は、ナトリウムの影響を受けると考えられています。ナトリウムを多く含む食べ物は、以下の通りです。
- 食パン
- サラミ
- ボンレスハム
- ビーフジャーキー
このように尿路結石を作りやすい食べ物を飼い主が事前に理解しておけば、愛犬が苦しんでしまうことを未然に防げるかもしれません。
尿路結石になりやすい犬種
あるペット保険会社が運営している情報メディア上でまとめられているデータによると、以下の犬種が尿路結石になりやすいです。
- シーズー
- ミニチュアシュナウザー
- ヨークシャーテリア
- ミニチュアピンシャー
もちろんこれ以外の犬種だからといって安心するのではなく、あくまでも傾向として多いという話です。
他の犬種であっても食事内容や運動量、肥満などで尿路結石になることもあります。油断していると、大変なことになるでしょう。
尿路結石の予防法
予防法は基本的に食事に関することですが、3つの尿路結石により内容が異なる場合もあります。そのため以下にそれぞれの種類について予防法を紹介しますので、愛犬の症状や考えられる原因に合わせて予防法を使い分けてください。
食事以外にも注意しなければならないこともあるため、犬を飼い始めたばかりの人は難しく感じるかもしれません。できるものから始めてみて、愛犬の様子におかしなところがなければ日常的に続けることをおすすめします。
ストラバイト結石の予防法
上記とは別の保険会社グループが運営するポータルサイトのデータによると、ストラバイト結石の予防には以下の内容が重要とのことです。
- 低リンまたは低マグネシウムの食事
- 肥満に注意する
- 水分摂取量を増やす
- 排尿しやすい環境
- ストレスを感じさせない
これらを意識するとともに、以下の内容をチェックして記録を残すと予防のために役立つでしょう。
- 排尿時の様子
- 尿の色や回数
- 匂い
排尿や尿そのものに明らかな異変があれば、何かしらの病気のサインと思って良いかもしれません。かかりつけの動物病院があれば、すぐに受診すると良いです。
また定期的に尿検査を行うことも、病気の予防や早期発見につながるでしょう。尿に異変がある場合、内容をまとめたメモを獣医に渡すと良いかもしれません。
シュウ酸カルシウムの予防法
上記で紹介したポータルサイトのデータによると、シュウ酸カルシウムの予防法は以下の通りです。
- シュウ酸を多く含む食べ物を控える
- 動物性タンパク質や脂質やカルシウムなどの過剰摂取に注意する
- 肥満に注意する
- 水分摂取量を増やす
- 排尿しやすい環境
- ストレスを感じさせない
ストラバイト結石の予防と共通する部分があり、同じように注意してれば2つとも防げるかもしれません。食事に関することだけではなく、水分補給にも注意しましょう。水分が不足すると、脱水症状を起こすこともあります。
水用の食器があれば常に水が入っている状態にして、愛犬の水分摂取量を増やすようにしてください。
水が古くなると飲まなくなるので、古くなった水は捨てて、新しいものを常に入れてあげることを意識してあげましょう。
シスチン結石の予防法
上記で紹介したポータルサイトのデータによると、シスチン結石の予防法は以下の通りです。
- 高タンパク質や高ナトリウムの食事を控える
- 肥満に注意する
- 水分摂取量を増やす
- 排尿しやすい環境
- ストレスを感じさせない
シスチン結石の予防に関しても、他の2つと共通する部分があります。シスチン結石は先天的な代謝障害に伴って発症すると考えられているため完全に予防することは難しく、飼い主が注意しているつもりでも油断できません。
食事内容に注意していても尿トラブルが起きる可能性もあるため、日ごろから愛犬の様子を細かくチェックすることが求められます。毎日尿について記録を残し、少しでも異変が見られればシスチン結石を疑うことです。
尿路結石の予防におすすめの食事
犬の尿に含まれるpHは食べ物の影響を受けるため、できる尿路結石にも種類があるのです。そのため食事内容をコントロールを行えば、予防だけではなく再発を防ぐことも可能なのです。尿石症管理用のドッグフードもあります。
尿石症管理用のドッグフードはミネラルバランスが調整されており、ペットショップだけではなくネット通販で購入できる場合もあります。使用されてる原材料は必ずチェックし、獣医の指導を受けて与えると良いでしょう。
愛犬の健康状態に合わせて食材を選び食事内容を上手くコントロールをすることは、専門知識のない飼い主だけでは難しいかもしれません。
尿路結石の治療法
予防法に様々なものがある通り、治療法も様々です。どの治療法が行われるかについては、医療現場で働く獣医やその他スタッフの判断に委ねられるでしょう。犬の健康状態によっては、身体に大きな負担がかからないものもあります。
しかし尿路結石の症状が重い場合、手術が行われることもあるのです。また尿路結石の種類によって治療法が異なる場合もあります。内科的な治療だけで改善する場合もありますが、これを機にどのようなものがあるか覚えておきましょう。
ストラバイト結石の治療法
ある獣医が運営する獣医学情報サイトによると、ストラバイト結石の治療法では療法食が選ばれることが多いです。ほとんどのストラバイト結石は食事内容の見直しで溶解し、治療期間は2ヶ月から6ヶ月程度かかるとあります。
治療期間はストラバイト結石の表面積に比例し、感染症の有無に関係するとのことです。検査により感染症が認められた場合、抗菌薬の投与が行われます。つまり食事療法による内科的治療がメインだと覚えておきましょう。
表面積に比例して治療期間が長くなるため、予防や早期発見が愛犬の負担を減らすために有効だと言えます。
シュウ酸カルシウムの治療法
愛犬がシュウ酸カルシウムで苦しんでいる場合、残念ながら内科治療はできません。そのため動物病院では外科手術が行われ、また初期段階で尿中に結晶がある状態なら食事療法で健康状態をコントロールすることになるでしょう。
治療が必要な犬は、以下のものが制限される場合もあります。
- 蛋白質
- カルシウム
- シュウ酸塩
- ナトリウム
食事療法における療法食は、以下のものが正常に含まれているものがおすすめです。
- リン
- マグネシウム
- ビタミンC
- ビタミンD
上記の獣医学情報サイトに掲載されている獣医のコメントによると、尿がアルカリ性に傾きすぎると危険とのことです。尿をコントロールするために、必要に応じて薬物治療が行われる場合もあります。
シスチン結石の治療法
愛犬にシスチン結石ができてしまっても、ストラバイト結石の場合と同様内科治療が可能です。以下に挙げる2つの摂取を減らし、尿をアルカリ性にすることが必要になります。
- 蛋白質
- メチオニン
治療法としてではなく、尿をコントロールする予防法として行われる場合もあります。食事内容に関しては、獣医から療法食について何かしらの指示があるはずです。蛋白含有量が低くアルカリ尿を作り、尿濃縮能を低下させる目的があります。
また上記の獣医学情報サイトのデータによると、犬の尿のpHは約7.5に保つことが理想とあります。他の2つの場合でもそうですが尿をアルカリ性に保つ必要があるときは飼い主だけで管理せず、専門知識を有する獣医に相談してください。
尿路結石の治療費
犬の健康状態や尿路結石の深刻さによって治療法が異なり、手術を行う場合は数日間入院しなければならないでしょう。そのため尿路結石の治療費については一概に言うことはできませんが、目安となるデータなら存在します。
ペット保険に詳しいあるライターが運営する情報メディアでは、以下のように治療費の相場がまとめられていました。
- 診察料が800円から1,500円
- 手術代が60,000円から100,000円
- 3日間から5日間入院をする場合も1日あたりの入院費が5,000円から8,000円
- レントゲン1回が3,000円から4,000円
- 血液検査1回が6,000円から10,000円
- エコー検査1回が4,000円から6,000円
上記のデータはあくまでも相場であり、絶対的なものではありません。しかし手術の難易度や入院期間を考えれば、安くても89,000円程度はかかるでしょう。支払いに応じられるように、念のため予算を少し多めに見積もりましょう。
まとめ
紹介した予防法を試しても、犬の尿路結石が100パーセント防げるわけではありません。しかし規則正しい生活習慣やバランスの良い食事により健康状態が改善される場合もあるため、無駄だと決めつけず続けてみてください。
予防に努めていたにもかかわらず愛犬が尿路結石に苦しんでいるようであれば、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。獣医が治療を行うタイミングが早くなれば、症状が軽ければすぐに改善される場合もあるためです。
治療費について心配という人にも、早期治療にはメリットがあります。大きな手術や長い入院期間により治療費がかかれば、飼い主の経済的または精神的負担が考えられます。素早い行動は愛犬のためになり、自分のためにもなるのです。
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