いぬすき

犬目線で犬の想いを伝えるサイト

検索アイコン ×
犬の病気・症状

【これを見れば完璧】犬の胃捻転の原因から治療内容・治療費まで解説

鼻のアップされた犬

内臓は時に捻転つまりねじれてしまうことがあります。経験した事がある人もいるかもしれませんが、内臓が捻転を起こすととても痛いです。こういった内臓の捻転は、人間だけでなく犬にも起こることをご存じでしょうか。

捻転を起こす臓器はいろいろありますが、胃もそのひとつです。犬の胃捻転は何が原因になるのか、どんな症状?またどのような対策が有効なのでしょうか。愛犬にいつも健康でいてもらうため、犬の胃捻転について見ていきましょう。

犬の胃捻転とは?

一般的に犬の胃捻転は、胃の出口である十二指腸が右に向かってねじれる状態をいいます。腸が胃に巻き付いているような状態と考えると分かりやすいかもしれません。

そうなると食べ物の消化がうまくいかないだけでなく、血流が滞ることで体内に炎症が起きてしまうこともあるのです。また捻転を起こす犬の胃は膨張している場合があります。

これによって周囲の臓器を圧迫してしまい、体全体の機能が低下してしまうことすらありえるのです。胃捻転の前兆として胃拡張という症状が出ていることもあります。胃拡張はその名のとおり、胃が拡張つまり膨れ上がっている状態のことです。

これは空気を飲み込み過ぎたり胃の中でガスが大量発生したりすることによって起こります。さらにエサの食べすぎも原因となりうるので注意が必要です。

関連記事

再発防止のために知っておきたい!犬の胃拡張が起こる原因を徹底解説

犬の胃拡張とは? 胃が異常に大きくなることで血液が流れにくくなり、胃に……続きを読む
見上げる茶色の犬
食べ物とかで気をつけたほうがいいものとかあるの?
レーズンや干しあんずといった水を吸うと膨らんでしまう食べ物は胃拡張の原因になりやすいので食べないもしくは食べすぎないようにしましょう。

犬が胃捻転を引き起こす原因

カルテを持つ医者

犬が胃捻転を起こす原因はいろいろあります。そのひとつが先にお伝えした胃拡張です。この場合は、普段の食事に気をつけてあげることである程度予防できます。

胃拡張状態で胃捻転になると胃に絡みついた腸が取れにくくなるので、まず胃拡張を予防することが大切です。次に気をつけたいのが食事直後の運動です。動物の胃腸は体内で固定されているわけではなく、運動によって上下に揺れています。

満腹状態ではげしい運動をすると、重たい胃が揺れることになり、捻転を起こしやすくなるのです。これは両側が何かにつながっている状態で揺らしたとき、軽い状態より重い状態の方が重心はしっかりする分よく回るためです。

注意点

胃捻転を起こしやすい犬種もあり、全体として中型犬から大型犬に起こりやすくコリーやセントバナード、レトリバー種など胸腔が深い犬種は注意です。

もちろんですが犬の加齢やストレスも関係しており、老犬の場合などは特に気にしてあげる必要があります。ただし子犬は胃捻転を起こさないという意味ではないのでご注意ください。

関連記事

大型犬に多くみられる『胃拡張』の予防法と治療法!治療費の相場も!

犬の胃拡張とは? 胃が異常に大きくなり血液の流れが妨害され、胃に酸素が……続きを読む
犬の治療

胃捻転の症状

寝転ぶビーグルの子供

胃捻転の主な症状はいくつかあります。特に気づきやすいのが、よだれの量の増加、高頻度のげっぷ、嘔吐(えづきのみの場合もある)、食欲不振などです。

他にも落ち着きがなくなったり、呼吸が苦しそうになったりしている時はイエローサインだと思いましょう。腹部に触るのをいやがったり、痛がったりしているのであれば即獣医に行ってもいいレベルです。

ここまでで挙げたのはすべて胃捻転の初期症状です。病状が進行すると、犬は自力で歩くこともできなくなってしまいます。その状態になれば飼い主もすぐに動物病院へ行くでしょう。

ですが、非常に残念なことにその時点では既に手遅れになっている可能性もあるのです。胃捻転はある一定の段階を超えると急速に病状が進行します。膨張した胃によって周囲の内臓が圧迫されて壊死ししたり、血流障害によって循環不全に陥ったりするのです。

胃捻転の対策方法

カーペットに寝るミニチュアダックスフンド

最悪死にも至ってしまう恐ろしい胃捻転ですが、日常の工夫で予防することもできます。中でも一番気をつけたいのが食事です。食事直後の散歩や運動は避け、最低でも2時間から3時間は安静にさせましょう。また暴飲暴食を控えさせることも必要です。

ペットショップに早食い防止用のお皿が売っているので、これを活用してもいいでしょう。大量のエサが必要な大型犬は、食事の回数を複数回にわけることで対策できます。

まずはどういうことに気をつけたらいいの?
基本的には満腹状態で運動させない、暴飲暴食をさせないということが大事です。

すぐに始められる工夫はほかにもあります。フードをふやかして消化をよくすること、野菜と一緒にあげることでフード自体の比率を下げることなどが挙げられます。しかし基本中の基本は、犬にストレスを与えないことです。

ストレスは暴飲暴食や空気嚥下ひいては胃捻転の原因になりえます。ただいくら対策をして気をつけていても万が一ということもあります。そういうときのため、胃捻転を治療できる動物病院をあらかじめリサーチしておくといいでしょう。

犬の胃捻転の治療内容・費用は?

お金とレシートを見て家計簿

もしも愛犬が胃捻転になってしまったらどうすればいいのでしょう。念のため明言しますが、胃捻転は決して自然には治りません。先述のとおり最悪死に至ることもあるので、放置は厳禁です。発症してしまったら一刻も早く獣医にかかる必要があります。

そうなるといくつか気になることが出てきます。どんな治療が必要なのか、治療費はいくらくらいになるのかといった懸念が代表的でしょう。それでは、主な治療内容や治療費の例について見ていきます。

胃捻転の治療内容

獣医に診てもらう犬

胃捻転で動物病院に行くと、まず行われるのが血管の確保と点滴による処置です。血管を確保することで循環不全を食い止めることができ、また点滴によって食事から吸収できなくなっていた栄養を確保します。

こうすることでショック状態を改善し、体内環境を安定させることができます。胃捻転を起こした犬の体は見た目から分かる以上に弱っていますから、まずは状態を安定させることが重要なのです。

また点滴の処置と同時進行で胃にチューブを挿入し、溜まっているガスを排出させます。ガスが原因でない場合も、胃捻転を起こした後に摂取した食べ物が胃の中で消化できずに腐敗しガスを発生させているからです。

これらの処置によってある程度犬の状態が安定したら外科手術をし、胃の固定などを行います。

ここがポイント胃捻転を起こした場合、大事なのは少しでも早く手術を行って胃を整復し、その位置を正常に戻すことです。

胃捻転はある段階を超えると急速に進行し死へと向かうため、とにかく早い処置が必要になります。

発見が遅れたり、何らかの要因で処置が遅れたりしてしまうと、治療自体がむずかしくなってしまいます。手遅れという最悪の事態を避けるためには、少しでも早い処置と手術が必要なのです。

治療にかかる費用の例

指をさす男性医者

では治療にかかる費用はどれくらいなのでしょう。診療明細の例として、項目は以下のようになります。

診察料(初診料) 1,000円
検査代金(レントゲン、エコー) 8,000円
血液検査 12,000円
静脈留置、静脈点滴 5,000円
ガスの排泄処置 5,000円
手術(麻酔込み) 80,000円
投薬 2,000円

初診の場合は以上合わせて131,000円になります。もちろん病院によっても変わるので、大体130,000~140,000円前後になると考えておくといいでしょう。

また入院が必要になった場合は上の項目にさらに以下がプラスされます(5日入院の場合)。

入院費(静脈点滴) 30,000円
入院中投薬代金(5日分) 10,000円
処方食 2,000円

5日入院の場合は以上で42,000円です。病院によるので40,000円~50,000円程度を目安としておきましょう。手術後に容体が急変したり、なかなか回復しなかったりした場合は当然ながらさらに費用がかかります。

まとめますと、胃捻転治療に臨む際は20万円程度準備しておきたいところです。

ちなみに、保険加入していなかった場合、治療費は全額自己負担になります。決して安くない金額である上、胃捻転はいつ起きてもおかしくない病気です。そのため、大型犬など胃捻転のリスクが高い犬種をお迎えするときは保険加入をおすすめします。

治療内容は手術しかない?

犬の治療中

手術で愛犬の体に傷をつけることに抵抗がある人もいるかもしれません。しかし胃捻転を起こしてしまった場合、基本的にはすべて手術が必要です。胃捻転の前段階でもある胃拡張でも同じで、いずれにしても外科的処置が要ります。

なぜなら胃捻転や胃拡張は再発しやすく、一度何とか手術を避けても結果的には同じになってしまうためです。

ガスを排出する際、太いチューブを入れることで一時的に捻転が解消する場合もあります。しかしこれは程度が軽くなりやすい小型犬の場合で、再発の可能性もやはりあるのです。

大型犬の場合は特に重症化しやすく、一時的な改善すら危うい場合もあります。胃捻転を起こしたら原則手術を行うということを前提に治療を行う必要があるでしょう。

動物病院を選ぶ基準はある?

指をさす医師

胃捻転を発症してしまった場合、専門医療を行える病院が必要です。一般の動物病院では胃捻転の治療はあまり経験がない場合もあり、内科的処置だけで終わってしまうこともあります。そのため事前に胃捻転の手術が行える病院を見つけておくことが重要です。

病気になるととにかく病院に行けば良い、病院ならどこでも良いと思いがちかもしれません。しかし、胃捻転のように手術が必要な場合はやはりそれなりの設備と人員が整った病院でなければいけません。

自分で探すのが難しいばあいはどうしたらいいかな…。
自分で探すのがむずかしい場合は、かかりつけ医に相談して紹介してもらうという手もあります。
数人で経営している小さなクリニックではなく、専門医療を行える病院を探すといいでしょう。また夜に病状が進行したときのため、夜間診療が可能な病院も見つけておくとなお良いです。

まとめ

鼻のアップされた犬

胃捻転は犬特に大型犬の死因でも第2位にのぼるほど危険な病気です。さらに進行が早く、また突発的に起こるのでとても怖い存在と言えるでしょう。

しかし幸いなことに、日常生活で食事などを配慮することによってある程度予防できる病気でもあります。日頃からかかりつけ医に病気の予防について相談したり、定期的な健康診断を受けたりするなど工夫していきましょう。

また万が一の備えとして保険加入や病院のリサーチも大事です。ペットは人間のように言葉で訴えることができません。だからこそ飼い主が気を配ってあげる必要があります。ペットの命を守ることができるのは飼い主だけです。

何かがおかしい、そう感じたら迷わず病院へ駆け込みましょう。

我が家の一員に食べさせたい!
モグワンドッグフード♪

モグワンフード

愛犬の健康は毎日の食事で作られているのはご存知ですか?市販のフードは残念ながら健康に良いとはいえません。

モグワンドッグフードは愛する家族の一員のために作られたドッグフードです。また食いつきも97.8%が食べたという驚きの結果です。愛犬は食事が大好きになるフードなんですよ。

公式サイトはこちら
先生も食べてるよ♪

コメントを残す

ページの先頭へ