大型犬に多くみられる『胃拡張』の予防法と治療法!治療費の相場も!
犬が患う胃拡張には不明な部分がありますが、関連する研究データがいくつか存在します。そのため治療法や予防法も確立されており、いざというときは我慢させず動物病院を受診して適切な治療を受けることをおすすめします。
胃拡張の治療法には複数のものがあり、外科手術が行われる場合もあります。予防法にも複数のものがあり、日ごろから対策をしておけば治療が楽になるかもしれません。今回はそれらについてまとめますので、是非ともご覧ください。
犬の胃拡張とは?
胃が異常に大きくなり血液の流れが妨害され、胃に酸素が回らなくなる状態を胃拡張と言います。それにより以下のようなトラブルの可能性もあります。
- 拡張した胃が大静脈などを圧迫する
- 胃捻転を起こして血管がねじれる
- 腎臓や心臓やひ臓などの臓器がダメージを受ける
- 血流が滞ることで組織が壊死する
胃拡張は胃捻転との関連性が高いと考えられており、あるウェブメディア事業を行う企業が運営する情報メディアにはいくつかのデータが紹介されています。
それによると、比較的胸の深い大型犬に見られることが多いとあります。
胃拡張の症状
上記とは別の犬の病気に特化した情報メディアにまとめられているデータによると、犬の胃拡張には以下のような症状が見られるとのことです。
- 犬の腹部領域が拡大する
- 嘔吐しようとするが何も吐き出せない
- 背を丸めて落ち着きがなくなる
- 腸内ガスが溜まる
- 過度の息切れ
- 歯茎や舌が青色に変色する
- よだれを垂らす
- 大量に水を飲む
これらの症状が食後から数時間に見られる場合、胃拡張や胃捻転の可能性を疑ってください。どちらの場合でも症状が短時間で急激に悪化することもあり、そのまま放置すると症状が進行してショック症状を起こすかもしれません。
紹介した症状だけで判断するのではなく、食後の様子が普段と違う場合も要注意です。無理をさせず休憩させて、調子が良さそうであれば過剰に心配しなくても良いでしょう。
受診するタイミングはなるべく早い方が良く、手術が必要になる場合時間が経つにつれて治療が難しくなるかもしれません。
動物病院の獣医やその他スタッフの負担を考えても、飼い主の素早い行動にはメリットがあるのです。上記の症状が複数見られた場合、飼い主は迷わず獣医に診せてください。
危険な症状
胃拡張の犬に見られる症状の中でも、以下に挙げるものは特に危険だと言えるでしょう。
- 急速に深刻な腹部膨満が起きる
- 痛みによる過度のよだれ
- 嘔吐を誘発するために草を食べようとする
- とても落ち着かない
- 頻繁に横になったり起きたりを繰り返す
- 突然の弱さや崩れや無気力
- 歯茎が青や泥色に変色する
これらの症状が見られる場合、早急に治療を行わなければ命に関わるかもしれません。そのまま放置して大切な愛犬の命が失われてしまえば飼い主には大きなトラウマが残る可能性もあり、何より命を起こす動物が気の毒です。
犬の胃拡張の原因
胃拡張についてははっきりとした原因が解明されていないものの、以下のような要因があると考えられています。
- 犬種や身体の大きさ
- 既存の健康問題
- 年齢
- 性別
- 日ごろの食事習慣
- 犬の持つ性格
- 食べ物
- 運動時間
規則正しい生活習慣を意識することは、胃拡張やその他の病気の予防法にもなるでしょう。しかし日ごろの予防だけでは完全な対策とはならず、飼い主や愛犬が注意しているつもりでも何かしらの原因で胃拡張となるかもしれません。
犬種による要因も存在し、以下に挙げるものは念のため注意しておきましょう。
- グレートデーン
- セントバーナード
- スタンダードプードル
- 秋田犬
- バセットハウンド
- ブラッドハウンド
- ボクサー
- ボルゾイ
- アイルランドのセッター
- ジャーマンシェパード
- ドーベルマンピンシャー
- ワイマラナー
- オールドイングリッシュシープドッグ
愛犬が大型である場合、信頼できるかかりつけの動物病院があれば定期的に検査を受けると良いでしょう。
ある研究により膵外分泌機能不全を患っている犬は、胃拡張と胃捻転を発症するリスクが高いことが判明したのです。胃の異状だけに注意するのではなく、他の病気との関連性を理解することも重要です。
胃拡張の予防法
犬の胃拡張の予防法には、以下のようなものがあります。
- 発酵しやすい食材は高脂肪食を控える
- ドッグフードの粒の大きさに注意する
- 食事の直前や直後に運動をさせない
- 一度に大量に食べさせない
- 食事のタイミングを複数回に分ける
- 早食いを避けるために工夫された食器を使う
- 運動後の水のがぶ飲みを防ぐ
- 高い台の上で食事をさせない
- 食事中や食後はなるべくリラックスさせる
日常的な食習慣が原因になる場合もあるため、まずはドッグフードから見直すと良いでしょう。ドッグフードに使われている原材料の中に、以下のものが含まれている場合は注意してください。
- 乾燥食品
- 穀物
乾燥食品は胃の中に溜まり水分を含んで大きくなると、胃拡張の原因になるかもしれません。乾燥食品を与えるくらいなら、新鮮な肉類を与えた方が良いです。
犬は肉食動物であるため、動物性タンパク質を摂取する意味でもおすすめです。また穀物は肉食動物である犬にとって相性が悪く、消化吸収の効率が悪いと考えられています。
胃拡張の治療法・治療費
治療法には複数のものがあり、どのようなものが行われるかは医療現場の獣医やスタッフによって判断されるでしょう。動物医学の知識や治療経験がない飼い主は、どれが正しい方法なのがおそらくわからないと思われます。
また治療内容によって治療費や入院費が異なる場合もあり、術後の正しい過ごし方も存在します。信頼できる獣医がいればアドバイスを素直に聞けば良いですが、この機会に飼い主自ら治療法について学ぶことも重要ではないでしょうか。
治療内容
胃拡張と関連して胃捻転を起こしている場合、早急に動物病院を受診して治療を受けることをおすすめします。獣医によって判断は異なりますが、以下のような治療法が選ばれるでしょう。
- 点滴でショック状態の改善を促す
- 胃の中へチューブを挿入しガスを抜く
すべての犬がこれだけで症状が改善するとは限らず、必要な処置を施したら外科手術が行われるでしょう。外科手術を行う場合、以下のような目的があります。
- 捻転した胃を元の位置に戻す
- 胃拡張や胃捻転の再発を防ぐために固定する
外科手術が行われる場合、必ず犬には全身麻酔が施されるはずです。
治療費
ある企業が運営する獣医監修のペット保険の情報メディアのデータによると、以下のような場合があるとのことです。
- 診察料1,000円
- レントゲン4,500円
- エコー3,500円
- 血液検査12,000円
- 静脈留置また静脈点滴5,000円
- 胃内ガスの排泄5,000円
- 手術80,000円
- 投薬2,000円
上記の例は胃拡張だけではなく胃捻転を起こしている場合で、合計金額は131,000円です。しかしこれはあくまでも一例であり治療を受ける犬の症状や治療法によって異なる場合もあり、いくらかかるかは一概に言うことができません。
治療を受けるタイミングが早ければ必要な処置が限られ、結果的に飼い主の経済的な負担が軽くなる場合もあります。
入院費
上記と同じペット保険の情報メディアには、以下のような一例が紹介されていました。
- 5日間の入院費30,000円
- 入院中投薬代金10,000円
- 処方食2,000円
この場合の入院費の合計金額は、42,000円です。もちろん治療費の場合と同様、入院期間や注射の内容などによりいくらかかるかが決まります。術後の調子が良く順調に回復してすぐに退院できる場合、入院費はその分安くなるでしょう。
反対に入院期間が長引くとその分入院費がかかるため、早期退院のためには早期治療が必要でしょう。
治療費と合わせると、200,000円程度は用意しておくと良いでしょう。動物病院の場合、治療費や入院費は飼い主の全額負担となります。
術後はどうすればいい?
手術を受けた後は決して無理をさせず、とにかく安静にすることが重要です。入院設備が整っている動物病院であれば、手術を終えた犬でも安静に過ごせるでしょう。常にスタッフが見ていてくれれば、安心できるのではないでしょうか。
退院後どのように過ごすべきかは、獣医の指示に従ってください。食事内容は運動の解禁など、何かわからないことがあれば遠慮せず質問すると良いでしょう。
愛犬が散歩が好きでもしばらくは我慢して、解禁されれば一緒に楽しみましょう。
まとめ
胃拡張や胃捻転に気づかずそのまま放置していしまうと、大切な愛犬の命そのものが危険にさらされる可能性もあります。しかし飼い主の素早い行動により犬の命が助かることもあるため、迷ったらすぐに行動に移すと良いでしょう。
飼い主の立場であれば、治療法を自分の都合で選ぶことはできないでしょう。早急に手術が必要な場合などは、現場で働く獣医やスタッフの判断が重要になるためです。しかし予防法に関しては、飼い主が考えて選ぶことができます。
紹介した予防法に絶対的な効果があるとは言えませんが、できるものから始めて愛犬の健康を守ることは無駄ではないはずです。日々の努力の積み重ねにより愛犬の胃拡張が予防され、健やかに過ごせるのに越したことはないでしょう。
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