6歳以上の犬を飼っている方は要注意!糖尿病が起こる原因を解説!
人間の生活習慣病の1つでもある糖尿病。早期発見が難しく、そのままにしておくと合併症を引き起こす大変恐ろしい病です。糖尿病は人間特有の病気ではなく、犬や猫も発症します。
万が一愛犬が糖尿病にかかった場合、慢性的に下痢や嘔吐を繰り返し、最悪の場合死に至る可能性もあるのです。治療法のほとんどは投薬療法となるので、日常的に薬を与えなければならず、愛犬家にとっては辛い思いをすることになるでしょう。
そのため糖尿病に関する正しい知識を身に着けて、愛犬の健康を守ってあげることが大切です。まずは糖尿病にかかる原因や症状などについて詳しく見ていきましょう。
糖尿病はどうして起こる?(メカニズム)
犬の糖尿病は、本来出るはずの無い糖が尿から出てしまう病気です。健康な状態の時には尿から糖が出ることはありませんが、糖尿病にかかると血液中に含まれる糖の量が異常に多くなってしまい、余分な糖が出てしまいます。
なぜ血液中の糖が増える現象が起こるのでしょうか。それは膵臓にあるランゲルハンス島より分泌されるインスリンというホルモンが不足するためです。
インスリンというと、糖尿病になった際の治療薬と認識している人が多いですが、実はもともと体内にあるホルモンだったりします。私たちの身体は生命活動を維持するために、たくさんのエネルギーが必要です。
それは筋肉だけでなく、脳や心臓、肺などの臓器も同様になります。この時必要となるエネルギーは、主にブドウ糖という物質です。インスリンはこのブドウ糖を各細胞に届ける役割を担っているのです。
犬の糖尿病の症状
糖尿病は初期症状が現れにくく、血糖値の高い状態が慢性的に続き出してから症状が目立つようになります。そのためなるべく早く初期症状に気付いてあげることが大切です。
- 水分を大量に摂取するようになる
- 1回に食べる量が増加する
- 体重が減少する
- トイレの回数や量が増える
以上が糖尿病の初期症状です。1回の食事でいつもよりも多く食べ物を摂取するため、トイレの回数も自然と増えます。ただオシッコの量が増える分には問題ありませんが、糖尿病にかかるとそうはいきません。
血管内の水分が糖によって奪われ、そのままオシッコとして排出されてしまうのです。また糖をうまく吸収できないので空腹感を抱きやすく、たくさん食べるようにはなりますが、体重はどんどん減少していくのも特徴になります。
飼い主からすると、普段よりも多く食べているなと感じる程度なので、なかなか初期症状には気付けない人が多いです。
ただ糖尿病の最初のサインを見逃したまま生活をしていると、どんどんと症状は悪化していきます。最悪の場合には命を落とし兼ねない危険な病気です。症状が進行すると以下のような特徴が出てきます。
- 元気がなくなったように見られる
- オシッコが臭くなる
- 嘔吐や下痢を繰り返す
- 腹部が膨れる
- 白内障などの合併症を引き起こす
初期症状と比べると、かなり重たくなったような印象を持つのではないでしょうか。しかし実際のところは、この時期になってやっと愛犬の体調不良に気付く人が多いです。
少しでもいつもと違うと思う部分があれば、すぐに獣医師へ相談しましょう。
犬の糖尿病の原因
糖尿病は名前に「糖」と付いていますが、砂糖など甘いものの摂り過ぎばかりが原因とは限りません。その原因は人間同様様々で、日常生活が引き金になることもあれば、体質や遺伝の可能性もあります。
人間の場合は糖尿病発症の男女差があまりないようですが、犬の場合はどうなのでしょうか。1度発症してしまうと、生涯を通して治療していかなければならない糖尿病。
そんな恐ろしい病に愛犬がかからないよう、原因についてしっかり理解しておく必要があります。
糖尿病の原因になってしまう食事
食事をする度にインスリンが大量に放出される食べ方があります。それは早食いとドカ食いです。これらが習慣化することで、インスリンに対して細胞の反応が鈍くなり血糖を取り込む働きが鈍くなります。インスリンの効きが悪くなるのです。
このように血糖値が高いまま維持された状態を保ち続けることで、最終的には糖尿病に発展してしまいます。3食の他におやつをよく食べる犬も要注意です。おやつによるカロリーで血糖値は大きく変化するので、これが糖尿病の原因となることも少なくありません。
また基本的にドッグフードや犬用のおやつには、吸収されやすい糖質や炭水化物が多く含まれています。これらは血糖値を高くしやすいものなので、治療をしていく際には最も気を付けなくてはならない部分でしょう。
糖尿病になりやすい犬種
糖尿病は基本的にどの犬でも発症するものですが、実はかかりやすい犬種というものが知られています。
- トイプードル
- ミニチュアダックスフンド
- ミニチュアシュナウザー
- ビーグル
- ラブラドルレトリバー
- ゴールデンレトリバー
- サモエド
これらが糖尿病にかかりやすい好発犬種です。明らかにかかりやすい犬種になるので、普段から気にかけてあげるようにしてください。また糖尿病になる可能性の高い犬種もあります。
- ミニチュアピンシャー
- プーリー
- ケアーンテリア
- キースホンド
以上の犬は好発犬種と比較すると発症率は低いですが、注意が必要と有名な犬です。犬種は持って生まれたものなので治すことはできませんが、健康な生活習慣を心掛けていれば発症しないこともあります。
逆に食生活が乱れや運動不足により肥満気味になってしまうと、糖尿病にかかるリスクがグンと上がってしまうでしょう。
糖尿病になりやすい年齢
犬の年齢と糖尿病の発症率には、密接な関係があるようです。糖尿病にかかる犬のほとんどは6歳以上で、1歳以下の犬がかかる割合はわずか数%になります。なぜ年齢によってこんなにも違いがあるのでしょうか?これには基礎代謝の低下が関係しているのです。
基礎代謝とは、身体を動かさずにじっとしていても勝手に消費されるカロリーのこといいます。消費されるカロリーは体重や筋肉量によって変化しますが、犬の場合年齢を重ねるほど基礎代謝は低下していくのです。
基礎代謝が低下すると筋肉が脂肪に変わりやすくなるので、成犬と同じ食事を与えていると簡単に肥満となってしまいます。6歳以上の犬に対しては、糖尿病を予防するために食事量を考えてあげる必要があるでしょう。
糖尿病になりやすい性別はメス
シニア犬の雌が糖尿病にかかる割合は、雄犬の約2~3倍ともいわれています。その中でも避妊手術をしていない犬は、特に発症率が高いようです。同じ雌犬でも避妊手術の有無によって発症率が変化するのは、なぜなのでしょうか。
それには雌犬の体内に存在する、黄体ホルモンが関係しているからです。黄体ホルモンはインスリンの分泌を妨げる働きを持っています。そして糖尿病はインスリンの働きが著しく鈍くなり、分泌量が下がる病気です。
避妊手術を行っていない犬は黄体ホルモンの働きにより、避妊手術をしていない犬よりもインスリンの分泌量が少ない状態にあります。
つまり必然的に糖尿病にかかりやすい体質であるということです。そのため糖尿病を予防することを理由に、避妊手術をする犬もいます。
先天性(生まれつき)で糖尿病に
糖尿病には、後天性のものと先天性のものが存在します。先天性異常は、生まれつき身体や機能に何かしらの異常があるのです。その多くは発生や発育の異常から来るものですが、一部では遺伝子由来と考えられているものもあります。
先天性疾患を持つ胎児が生まれてくる確率は1~2%ほどと言われていますが、まだ研究段階にあり確立されてはいません。
胎児が発育していく過程で母犬が病気になり、投薬治療をしていく中で胎児が何らかの影響を受け、異常をきたすというケースもあります。
糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンの量が減少するタイプと、インスリンに対する効果が悪くなったりみられないタイプの2つに分けられます。先天性場合そのほとんどが1歳未満で発症することが特徴です。
肥満(運動不足・食べすぎ・おやつ)による糖尿病
犬の肥満は糖尿病にかかるリスクを高めるだけでなく、心臓や関節などあらゆる箇所への負担ともなります。また免疫力をも低下される危険性があるため、体調不良を起こしやすくもなるのです。
太ってしまう原因は、糖質や炭水化物になります。犬の基本的な食事は肉類です。そのため日頃からたくさんの糖分は必要となりません。しかしドッグフードやおやつなどには、かさ増しのため糖質や炭水化物がふんだんに使われています。
このような食事を長期間与え続け、尚且つきちんとした運動をさせてあげないと、糖尿病にかかるリスクがグンと上がってしまうのです。食事や運動によって肥満は回避できるので、日ごろから健康管理に気を使ってあげるようにしましょう。
犬の糖尿病の予防法
愛犬が糖尿病にかからないようにするためには、まず基本的な生活習慣を改善していく必要があります。中でも食事については、1番気を使ってあげなければなりません。
- 必要な量のみを与える
- おやつを控える
- 早食いやドカ食いを改善する
- 年齢に合ったフードを選ぶ
必要以上の量を与えてしまうと、肥満になるのは当たり前のことです。1日に必要なフードの量は、体型や体重、年齢によって異なります。
フードの量はきちんと測るようにしましょう。必要量や適切なフードの種類が分からない場合は、獣医師に相談するのも良いです。
またおやつはなるべく控え、フードのみで充分な栄養を補給させることも大切です。どうしてもおやつを与えたい場合は、主食の量を普段より少なくし、カロリー摂取量が多くなり過ぎないようにしてください。
早食いやドカ食いを改善するためには、その原因を知る必要があります。その1つに粒の大きさがあり、粒が小さすぎると噛まずに吸い込むようなかたちで、早食いやドカ食いをしてしまうことがあります。
糖尿病予防のためには運動も欠かせません。室内犬は特に運動不足になりやすいため、注意しましょう。基本的な運動時間は大型犬なら1回60分程度、小~中型犬は1回20~50分程度を目安にするのが最適です。
雌犬の場合は、避妊手術をすることで糖尿病を予防できます。ただ避妊手術を受けるとホルモンのバランスが変化するため、食事には気を使ってあげる必要があるでしょう。そのほかにも糖尿病を予防する方法はいくつかあります。
- 室内でも元気に遊べる環境を作る
- ストレスを軽減する
- 持病がある場合は適切な治療を受けさせる
- 定期的に健康診断を行う
糖尿病は1度発症すると一生にかかわる病です。愛犬が苦しんでいる姿を見ると、飼い主も辛い思いをしてしまうでしょう。病気を予防するためにも健康的な食事や運動を心掛けることが大切です。
糖尿病の治療法
糖尿病の主な治療方法には以下のようなものがあります。
- インスリン療法
- 食事療法
- 運動療法
人間と同じように、犬も糖尿病の治療の際にはインスリン療法を行うのです。不足したインスリンを補うために、人工的に生成されたインスリンを皮下注射します。
インスリンを注射で投薬する方法を選択した場合、その愛犬は生涯を通してインスリン注射を打っていかなければなりません。またインスリンの種類や量、投薬回数には個体差があるので、適切な治療法を調べる見定めるために入院が必要になることが大半です。
もちろん院内では獣医師が投薬をしてくれますが、自宅に帰ったら飼い主がその役割を果たさなければなりませんので、正しい知識を身に着けておきましょう。
運動は血糖値を下げるのに最適で、投与するインスリンの量を減らせます。毎日決まった時間に決まった内容の運動を規則正しく行うことが理想的です。
またストレスの軽減にも繋がるので、積極的に行って損はないでしょう。
まとめ
糖尿病はどんな犬にでも起こり得る恐ろしい病気の1つです。その原因も様々なのであらゆる方面に気を付けなければなりません。とくに以下のような状態に注意しましょう。
- 食事の与えすぎ
- 早食いやドカ食い
- 運動不足
これらの状態はすべて糖尿病の1番の原因である肥満に繋がります。ただ飼い主が日頃から健康管理に気を使ってあげれば、発症を避けられる病気でもあるのです。
また治療法についても、インスリン療法以外は日頃の生活習慣を見直すようなものばかりです。いかに日々の健康管理が大切かが分かるでしょう。
万が一愛犬が糖尿病にかかってしまった場合は、以下のようなサインを見逃さないことが大切です。
- おしっこの量や回数の増加
- 水分補給の回数が増える
- どんなに食べても痩せていく
- 毛艶が悪くなる
- 皮膚の乾燥
これらの初期症状はなかなか気付きにくいですが、ちょっとした異変に気付くことで早めの対処が可能になります。このような症状が発生した際には、なるべく早く獣医師に診てもらうようにしてください。
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